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「余命告知は不要」に同感

 東京都杉並区 元会社員 62

 9月8日付「向き合って」吉野啓子さんの「余命の告知は必要か」という意見に共感を覚えました。昨年末に膵臓(すいぞう)がんを発病した友人が、「おれの命はあと半年だそうだ。それも2カ月単位で考えてくれと医者に言われた。くやしいよ」と、涙声で電話をしてきました。数度、見舞いに行きましたが、本人と夫人のあまりに絶望した様子をみるのがつらく、また見舞いたいという気持ちにブレーキがかかります。

 自分にあった治療をしてくれる医者と病院を探し、がん告知から16年も生きている記事(8月28日付)を切り抜き、彼に届けました。私は「ただがっくり死を待つより、この人のようにジタバタしたっていいじゃないか」と言いましたが、彼の顔にはあきらめの色が濃く、私が期待した反応はありませんでした。私も彼の立場なら、同じ絶望を感じたでしょう。

 病名と余命の告知はまったく違います。前者なら「これから一緒に頑張りましょう」という励ましの言葉が続くと思いますが、「半年」に何の意味があるのでしょうか。「あと半年、患者が悔いを残さずに過ごせるように」というのでしょうか。病に侵された体で、半年間に一体何ができるのでしょうか?

(2006/10/03)

 
 
 
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