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特養ホーム出た夫に変化

 東京都中野区 遠藤れい 74

 14日付「365日24時間の在宅サービス」を読み、神戸市の方とわが家は同じだと思いました。主人は78歳、要介護5で寝たきりです。私も要介護2です。もう18年も主人を1人でみてきました。

 3年前に主人を連れて病院に行ったとき、帰り際に私の右半身が動かなくなり、そのまま主人と入院しました。退院の日、家へ帰れると思っていた主人の着いた所は特別養護老人ホームでした。

 1年半、お世話になっている間、私は昼と夜の食事時にタクシーで通いました。ホームの方々も親切にしてくださるのですが、主人は床ずれがひどく、目やにだらけ。便は出さない。ホームの人に注意すると、「自分でみてあげれば」。退所を申し出ると、「できるわけがない」といわれました。

 区役所の方には「ホームに入りたくても200〜300人待ちで入れない人がたくさんいるのに、理由は何ですか」と問われ、「自由に病院にも行けず、週に1度、外部から医師が来るだけ。ホームの職員は人数が少なく、よく働いていますが、用を頼んでも『ちょっと待って』というだけ。主人はいつも、おしっこを漏らしています」と答えました。

 結局、主人を家に連れて帰りました。ケアマネジャーさんがとてもいい方なので、お世話になっております。以前、私が介護のお世話になったときは、10日間ヘルパーさんが来ると、10人全員違う人でした。さすがにノイローゼ気味になって、だれも来てくれなくてよいと思いました。脳外科の先生に話したら、先生が注意してくれました。

 「ヘルパーさんをお手伝いさんか女中さんだと心の中で思っていませんか。助けていただいていることに感謝していますか。雨の日も、雪の日も来てもらえるでしょう。心を大きく開いてごらんなさい」と。本当ですね。

 いまはヘルパーさんをはじめ訪問看護、入浴、診察と毎日2、3人の方がわが家に出入りしています。やはり、私1人では主人の面倒はみられません。でも、いいこともあるのですよ。家に戻った主人は、若い男性ヘルパーさんとよく話すようになりました。新聞を読み、テレビも少し見ます。

 一番いいことは、おしっこを漏らさなくなったことです。「お母ちゃん、おしっこ」と大きな声が出るようになって、私も「はいはい」と尿器を持ち、ヨタヨタと歩きながら頑張っています。家が一番です。2人で話もできるし、いつまでも一緒に暮らしたいと思っています。

 夜中のトイレですが、タンクを付けてひもで結び、その上からパッドとおむつをしています。神戸市の方も頑張ってください。

(2006/11/29)

 
 
 
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