神奈川県 匿名希望 82
長い間、独り暮らしでしたが、80歳を超えて体力の衰えを感じ、有料老人ホームに入りました。そして、長生きは本人にも周りの者にも、不幸で残酷なものだと実感しました。
入居者の多くが認知症です。刻々状態が重くなるのが分かるので、明日はわが身と思うと、落ち込んでしまいます。
大声を出す者、他人の部屋に入り込む者、自宅へ帰りたがる者、奇声を上げる者…。見ていても、どうしてあげることもできず、何とも哀れです。
対等に話し合える者同士では、あんな状態になる前に何とか自分で身の処分をしたいと話しています。「明日、目が覚めなくなる薬が欲しい」というのが、私たちの切実な願いです。
食事と介護で有名なはずが、食事はまずく、設備も悪くて驚いています。「どんなに小さなことでもご意見、ご要望をお聞かせください」と言うので、不満を述べましたが、基本理念の美辞麗句を繰り返すだけで、一向に改善されません。
ホームのうたい文句が、むなしく聞こえます。良心的な数少ない職員と、私たち入居者は、決して幸せではないのです。
(2007/03/21)