得ダネ情報 住まい 転職 為替
powered by goo

文字の大きさ:

 
 
 

 

icon

得ダネ情報

 
 
ゆうゆうLife
 

悩みを共有する「がん友」

 東京都多摩市 年金生活者 土居俊介 71

 NPO(民間非営利団体)「ジャパン・ウェルネス」の竹中文良理事長へのインタビュー記事(5、6日付)を読みました。

 私の妻は肺がんに7年間も付き合い、平成16年に力尽きました。その間にがんの再発転移を起こし、各種療法を試すとともにあちこちの「患者会」に顔を出しました。怪しげだったり、話が合わないなど、なじめない会もある中で、ジャパン・ウェルネスには1年間も通い、大いに収穫がありました。

 私たちは10人ほどの肺がん経験者のグループに参加。妻も含めて再発転移のベテラン患者が6人いました。

 みな共通の体験者だから前置きなしで話し合い、悩みを打ち明け、治療や薬の情報を交換するのです。しばしば話がはずみ、90分間のミーティングが終わってからも近くのレストランなどに場所を移して続けました。日ごろだれも聞いてくれない悩みを抱えているため饒舌(じょうぜつ)になるのです。

 病状が進むと、いつか友人・知人も離れていき、孤独になる。次第に本物の病人になってしまいます。このつらさを支えてくれるのが良質の患者の会であり、がんを通じて知り合い、悩みを共有する「がん友」です。

 妻と彼女のがん友たちも今もきっと、天国で話し合いを続けていることでしょう。

(2007/04/25)

 

論説

 

 
 
Copyright © 2007 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.