さいたま市 鈴木美由貴 36
10日付「在宅サービス・見えにくい不正」のでヘルパーを家政婦代わりに使う利用者の例を読んで、情けなく、怒りすら覚えました。寝たきりのふりをして介護度を重くし、事業所もそれに乗る。このような人たちのために介護保険が使われるなら、私は保険料を払いたくありません。
先日亡くなった父はレビー小体型認知症で慢性疾患も抱えていたため、病院でも施設でも預かってもらえず、母と私が在宅で24時間不眠不休で介護しました。昼夜問わず臨機応変に対応しなくてはならないため、定期的に短時間しか来てくれない在宅サービスはほとんど利用できませんでした。
私自身、病院や施設での介護実習、ホームへルーパーの体験もしましたが、その結果分かったのは、病院や施設では人手不足から十分な介護が期待できず、在宅サービスは重度の人ほど利用できるものがなく、比較的軽度の人ばかりが利用しているという現実でした。
父の介護をしながら、「介護保険っていったい何のためにあるんだろう」と何度思ったかしれません。
利用者に不正の認識があろうがなかろうが関係ありません。周りの人はなぜそれを認めるのか。誰一人異議を唱える人はいないのでしょうか?
世の中にはもっともっと困っている人がたくさんいるのです。それを知ってほしいし、自分の甘えで国のお金を使うな、と言いたい。介護保険は本当に困っている人のために使ってほしいです。
(2007/07/18)