京都府木津川市 主婦
私の高校生の娘に特殊な病気が発症しました。たいした病気ひとつしたことのない子だったので、家族はショックでした。が、それを押し殺して、専門医探しに東奔西走いたしました。
しかし、名だたる先生方のなかには、突き放すような態度や、質問すら遮るような人がいました。そして、説明もそこそこに「すぐ手術しましょう」といいます。「手術しないのなら、来ないでくれ」といわんばかりの先生もいました。
年ごろの娘にメスをいれるということは親として葛藤(かっとう)があります。そうした気持ちをくみ取ってもらえず、悲しくてどんよりとした気持ちで家路につくことも多かったのです。
そうしたなか、その道の権威のひとりにお会いする機会がありました。その先生は、忙しいなか、1時間ほど時間を取ってくださり、常に「自分の娘なら、どうするか」といった視点でお話ししてくださいました。毎回の診察で素人の私たちが納得いくまで説明してくださいますので、大きな安心感に包まれます。
患者は素人です。ましてや急に病気が分かり、不安に押しつぶされそうな中での先生の一言一言は大きいです。医師は、病気だけでなく、患者の心にも寄り添ってほしいと思います。実際、そのような先生もいらっしゃいますので、そんな先生が増えるといいなあと心より願っています。
(2007/09/05)