産経新聞社

ゆうゆうLife

行政は学童保育に理解を

 大阪市 学童保育指導員(男性) 39

 1月28〜31日付「低年齢 放課後の居場所」を読み、感激しました。同じ指導員が長期にわたり子供にかかわれるかどうかが、保育の質を決定します。

 私が働く学童保育では、「ひとまわりしてからが本番」という言い方をします。「ひとまわり」とは、1年生でかかわった子供が卒業するまでを指します。同じ6年生への対応でも、1年生のときから泣きべそをなぐさめ、世話してきた指導員と、6年生になって対面した指導員では、踏み込める領域がまるで違います。

 指導員が辞める理由は、指摘された点に加え、子供との関係よりも保護者との関係で悩むこと、施設を維持する活動が多すぎることなどがあります。特に、父母会運営の施設では、安定運営のため行政と交渉したり、資金稼ぎのバザーなどに膨大な時間と労力がとられ、「これは私の仕事なのか?」との思いが芽生えてしまいます。

 安心して働ける環境があれば、指導員は辞めず、保育の質が保たれます。行政は学童保育の大切さを理解し、補助金を増やすべきだと思います。

(2008/02/26)