産経新聞社

ゆうゆうLife

孤独死に人間の意思を見た

 鳥取県東伯群 自営業 男性 64

 2月14日付の読者投稿「延命治療に疑問」に、久しぶりに生き生きとした「人間の意思」を見た思いで爽快(そうかい)でした。わが意を得たり、でした。

 私と妻は2人暮らしですが、2人そろって病死などして、何日もたって発見される…というのも悪くないね、という意見で一致しています。

 世のマスコミが「孤独死」を紋切り型のマイナス・イメージで脚色して報道する事例がこれまで何度もありました。余計なお世話です。

 当の老人も孤独死を望んでいたかもしれません。地域に迷惑をかけない限り、マスコミから「核家族社会の谷間でまたも哀れな寂しい死」などと、決めつけられるいわれはないと思います。

 一生懸命生きてきたなら、死に方も自由。延命措置で無駄に医療費や介護費を使いたいとは思いません。望み通りの孤独死なら、めでたく、正当なことと考える人が増えればよいと思います。

 1つ思うのは、リビングウィル(尊厳死に関する宣言)の効力のほどです。毎年書き換えて遺書にし、捺印(なついん)もしてありますが、もし、投書の女性の母上のように、ある時点で意思表示ができなくなったら、本当に遺書通りにことを進めてもらえるのでしょうか。今度、親しい内科医にお尋ねしてみようと思います。

(2008/03/04)