産経新聞社

ゆうゆうLife

介護される側が何倍もつらい

 兵庫県南あわじ市 主婦 大窪夕起子 52

 6月5、6日付「向き合って 真島久美子さん」は共感することが多々ありました。

 私の母も病に倒れて20年以上。亡き父が定年を迎え、これから楽しい老後を、という矢先でした。看護師の姉が日中はヘルパーさんや家政婦さんの助けを借り、母の面倒をみています。姉が夜勤のときは私が実家に泊まっています。

 母はある程度のことは自分でできるので、介護は楽な方ですが、それでもなかなか大変です。口げんかになることも…。身内ゆえにどちらも甘えが出るのでしょう。

 老いは残酷です。あんなにしっかり者だった母がとても気弱になってしまいました。介護はする側よりも、される側が何倍もつらいんだと、身にしみて感じる今日このごろです。誰だって、好きで病気になる人はいないのですから。

(2008/07/01)