産経新聞社

ゆうゆうLife

信金で見つけてもらった年金

 滋賀県野洲市 無職 沢田秀男 83

 私の厚生年金は現在、ある信用金庫に振り込まれます。支給開始の時はA銀行にしておりました。たまたま信用金庫の前を通ったとき、玄関に「年金相談会」の看板が出ているのが目にとまり、冷やかし気分で入ったのです。

 会場には3人の方が来ており、長机の向こうに相談員がおりました。私の番が来て、椅子(いす)に座ると、相談員の方にいきなり、「厚生年金制度はいつ始まったか知っていますか?」と聞かれました。関心がなかったので、「知りません」と答えると、「厚生年金制度は昭和17年から実施されています。そのとき、働いていらっしゃいましたか?」と問われたので、「昭和17年から19年まで働いて、軍隊に召集され、昭和22年に復員しました」と答えました。相談員の方は「年金支給手続きのとき、その分は記入しましたか?」と問われ、「いいえ、しておりません」と答えると、「もらい忘れですね。すぐ手続きしましょう。手続きは当金庫の職員にさせます」とのご返事でした。

 私のしたのは、印鑑を持って行っただけ。それと、以後の年金の振り込みを信用金庫に変更しただけです。3カ月ほどたったところで、一時金約40万円が振り込まれ、年金額が月に約6000円増加しました。A銀行からは「何か手落ちがありましたか」と電話がありましたが、「こちらの都合です」と返事をして終了しました。

(2008/07/15)