産経新聞社

ゆうゆうLife

年金下がると言われ、捨てた記録

 大阪府堺市 匿名希望 67

 遺族厚生年金を受給中の私の所へ、私のに次いで、亡くなった夫のねんきん特別便が届きました。夫は結婚前に職を転々としていて、結婚後は姓が変わったので、社会保険事務所へ行って調べてもらったら、やはり夫のものらしい年金記録が19カ月分、出てきました。

 ところが、この分の記録を付け加えると、夫の平均月収が下がり、私が今受けている遺族年金の額が下がると言われたのです。社会保険事務所の窓口の方は「国からは、年金額が上がろうと下がろうと、出てきた記録は全部、記録に入れてくださいと言われていますが、個人的には年金額が下がることが分かっているのに、お勧めできないんです」と言われました。

 それで、出てきた記録は結局、捨てる形で帰ってきましたが、本当に妙な気分でした。年金額を下げるために、漏れていた記録をわざわざ引き出すことは、だれもしないでしょう。宙に浮いた年金記録の全面解決は、とても無理なことだと感じました。

(2008/07/16)