産経新聞社

ゆうゆうLife

線引き難しいヘルパーの仕事

 大阪府 元ヘルパー 59

 ヘルパーをしていて、いろんなことを頼まれました。20−30年、磨いたことのないような、ベタベタの換気扇の掃除、通販のお金の振り込みや、病院で待たずに済むように診察券出しを頼まれたり。

 すべきことと、する必要のないことは区別できましたが、時間を工夫し、物置や押し入れの整理も利用者さんと一緒にしました。

 要支援の利用者さんの1時間の仕事で、遠くの安いスーパーへ買い物に行き、指定の花屋で仏壇の花を買うと25分です。足は私のバイクで、ガソリン代は自前です。

 大きなおうちの5部屋の掃除とふき掃除。時間をやりくりして風呂とトイレ掃除。利用者さんと会話し、体の状態をつかみながら、食器洗い。窓ガラス磨きは、しても書類には書かないように、事務所で言われました。

 やはりヘルパーの友人は、家族分のカレーやおかずを作らされ、仏壇のお給仕をし、「リンまで鳴らして」と言われたそうです。ヘルパーって、こんなもんでしょうか。仕事の線引きは本当に難しいです。

 でも、自分の意志で、してほしいことを頼むのはいいことかもしれません。家の中をさわらせない、ゴミを捨てさせない人もいるのですから。

(2009/01/15)