産経新聞社

ゆうゆうLife

りんとして迎える終焉

 三重県名張市 主婦 久岡法子 66

 1月21日付「最期のときを家族と」を読み、老いて死を迎える人の覚悟と潔さに深い感銘を覚えました。看(み)る側が、死を目前にした人の人生を包容し、静かに本人と向かい合うことで、送る者も送られる側も、耐えられない悲しみ、寂しさを超えて、素晴らしい終焉(しゅうえん)のときを受け入れられるのだと、感じました。

 私にも96歳のしゅうとめが健在です。しゅうとめは介護のヘルパーさん、親戚(しんせき)、そしてご近所の人々に助けられながら、1人暮らしをしています。私も66歳。しゅうとめが、生まれ育った土地で老後の生活を過ごしたい気持ちが理解できる年齢になりました。

 記事の中にあった素晴らしい命を生きられた患者さんたちのように、しゅうとめにも、りんとしたしゅうとめらしい生き方をしてほしい。

 また、そんな生き方を貫かせてあげられたら、と心から思います。

(2009/02/17)