産経新聞社

ゆうゆうLife

もっと地域包括のPRを

 福井県小浜市 主婦(61)

 いつも「ゆうゆうLife」を拝読しております。5月18日付「地域包括支援センターを知っていますか?」(上)を読み、本当に一般の人たちにもっと知ってほしいと実感している一人としてペンをとりました。私は民生委員を務めておりますが、民生委員をしていなかったら地域包括支援センターという言葉さえ知らず、知識もなく、仕事内容も理解できずにいたと思います。

 65歳以上の独り暮らしの方は30人ほど、高齢者のみ世帯が20世帯ほど、老人と息子、あるいは娘との世帯(息子は独身…)は数件あり、という区域を担当しております。

 独り暮らしの方へは定期的に見守りや訪問をしていて、日頃の様子は把握できますが、かえって家族と生活されている高齢者への対応ができないのが問題と感じています。世帯主やお嫁さんから「困っている」と相談されれば、私たちも地域包括に連絡できますが、家族だけで抱えてしまっている場合は近隣の人たちにも分からず、悪い結果になることも多々あるかもしれません。引きこもりの息子と親の年金だけで生活している家庭があったとしても、個人情報に厳しい現在は、どうすることもできずにいます。

 行政も、地域包括や民生委員などに丸投げのような感じに受け取れます。各世帯に市からパンフレットが配られていますが、果たして何人が読み、理解されているのでしょうか? 読んだりしている人は大丈夫なのです。

 私の地区の地域包括の職員は、こちらがお願いした世帯には一生懸命に調査し、その後の対応もしてくれます。もっとテレビやラジオ、新聞などのメディアで、どしどし地域包括のPRをしていただきたいと思います。

 ますます高齢者が増えていく日本です。今が正念場かもしれないと、団塊世代の私はひしひしと感じています。

(2009/06/04)