第27回新現役宣言フォーラムが8月28日、科学技術館・サイエンスホールで行われた。ゲストは文部科学相の小坂憲次氏、慶応義塾大学教授で新現役ネット理事の島田晴雄氏。ホストは国際問題アドバイザーで新現役ネット理事長の岡本行夫氏。現職大臣を囲んで「日本の教育を考える」をテーマに活発な討論を繰り広げた。今回はその模様を紹介する。
冒頭あいさつに立った岡本理事長から、超多忙の現職閣僚がフォーラム終了まで討論に参加することが披露されると、会場から歓迎の拍手がわいた。
小坂文科相は「私はいわゆる文教族ではないが、一般市民としての気持ちと視点を大切にしつつ大臣をやっている」と、自分の教育行政に携わる立場を示し、そのうえで現在進めている教育基本法改正の趣旨と意義を説明し、経過を明らかにした。
子供たちの学力低下の問題については、ひとつの原因として読解力の弱さを指摘。
「小学校の社会などの教科書を開くと、例えば『石碑』という熟語は『石ひ』となっていて、これでは『いしひ』としか読めない。また『稲作』は『いな作』となっている。後の学年で『稲(いね)』という字を習うと、『いねさく』と読まれてしまう。学年ごとの漢字の割り当てを固定的に考えるのではなく、熟語は漢字のまま載せ、必要ならルビをふればよい」と、漢字教育のあり方にも言及した。
学力低下の元凶といわれるゆとり教育について、「総合的な学習の時間は、その理念は正しいと思うが、学校現場への指導に問題があった」と述べ、「PDCAサイクル(プラン・ドゥー・チェック・アクション)をしっかり確立することで学校教育の質の向上に役立てることが必要だ」と結んだ。
◇
【用語解説】新現役ネット
中高年世代を支援するNPO法人(特定非営利活動法人)。国内最大の中高年世代コミュニティーづくりを目指し、勉強・講演会や自然体験など各種イベント、インターネットを通じた情報発信などの活動を行っている。理事長は外交評論家の岡本行夫氏。事務局TEL03・5730・0161。
(2006/08/31)