国家レベルから個人レベルまで、さまざまな危機に囲まれた現代で生き抜くため、新現役ネットはこのほど、「危機管理能力を高めるセミナー」を開催した。
セミナーは3回シリーズで、中高年世代の危機意識を高め、危機に対応できる能力を身につけることが目的。
第1回として、1月31日、初代内閣安全保障室長の佐々淳行さんを招き、「国家の危機と個人」とのテーマで講演会を開催。新現役ネットの会員120人が熱心に耳を傾けた。
佐々さんは「危機管理は自助、互助、公助が大切。だが、国や自治体での公助はあてにならない状況と考えた方がよい。だから、個人としての自助、互助が重要になる」と指摘。
このうち「自助」について、「個人で判断して行動することが大切。日本人は集団でいるとまったく動かないケースが多いが、危険を感じたら行動に移すこと」と、周囲に惑わされないことの重要性を訴えた。
さらに、「国家の危機で個人ができることはまず、生き延びること。そのうえで、家族を守ることが最大の公共奉仕になると思ってほしい」と、自分や家族を守る重要性を強調した。
一方、「互助」については「自分が何をできるかという能力よりも、誰が何を知っているかを把握していることの方が役に立つ」と指摘。
そのうえで、「阪神淡路大震災で救急活動を阻害した原因を調べると、6割が勤務先に出社しようとして引き起こされた交通渋滞が原因だった。だから、『災害に際しては、出社に及ばず』と、企業のトップからも言ってほしい」と指摘。有事の出社が、意に反して周囲への悪影響になる可能性に触れ、自身や家族の命を守ることを優先する、冷静な判断の重要性を強調した。
(2007/02/08)