新現役ネットには、各位の経験や研究を披露し合う「学びの会」と、専門家を講師に招く「新現役カレッジ」という2種類の定期的なセミナーがある。
5月9日のカレッジは、小児科医で元日本女子大教授の中村博志さんが講師。「子どもの心の危機管理、死を通して生を考える教育」の講演で、死を正面からとらえるデス・エデュケーションの必要性を強調した。
中村氏はこの中で「今の中学生の半分は、死んでも生き返ることがあると思っている」と、平成14年に中学生441人を対象に調査した結果を報告。「命の大切さを教えるには、死をしっかり見詰めることが大切」と訴えた。
ただでさえ、核家族化で身近な親族の死に直面する回数が減っているうえ、メディアやゲームの影響で事実を正しく認識できない子供が増えているのに、教育現場では死の話を避ける傾向がある。
中村氏は「カブト虫が死んだと嘆く子供に、またデパートで買ってやるから、となだめる母親がいる。せっかくのデス・エデュケーションの機会なのに、とんでもない話だ」と嘆く。
中村氏は子供に命の大切さを教えるのは大人の務めだと主張。生き物が死んだときこそ、それを教えられるチャンスという。
このほか4月11日のカレッジでは、製薬会社の顧問をしている正木慎司氏を招いて、「体と水の不思議」に関する講演を開催。有効な水分補給の方法やミネラルウオーターの基礎知識など、興味深い話題が披露された。
20日のカレッジでは、東京工業大学の本川達雄教授を招き、「生物学的人生論」と題したセミナーを開催。ナマコ、ウニ、ヒトデの専門家ならではのエピソードに触れる機会を得て、参加者は一様に目を輝かせた。
(2007/05/17)