新現役ネットは23日、東京・品川の三菱商事品川オフィス内会議室で第29回新現役宣言フォーラム「千の風になって」を開催した。
ゲストは作家の新井満氏、コーディネーターはプロデューサーの残間里江子氏、ホストは国際問題アドバイザーで新現役ネット理事長の岡本行夫氏。
壇上の新井氏は「命について、話をさせてください」とし、新井氏の訳詞と作曲と歌唱で、昨年来より評判になっている「千の風になって」が誕生するまでのエピソードと、この詩の持つメッセージについて語った。
最初に、この英詩に出合ったとき、新井氏は「死者が生者を慰めている。その大胆な発想の転換に驚いた」と話す。「このポエムには、読む人の魂を揺さぶり、大切なものを思いださせてくれるような」メッセージがあり、「自分なりに翻訳をして、曲をつけてみよう」と、歌が生まれたという。
新井氏は「この歌を歌うようになって大きな心境の変化があった」という。そのひとつが、「死ぬことが以前ほど怖くなくなった」こと。「死にはこれまで、暗い、冷たい、じめじめしている、とお墓の中に閉じこめられるイメージがあった。だが、風になるという発想は、死に対する暗いイメージを変えてしまった。死ぬことにジタバタしなくなった」
さらに新井氏は、「死者の立場で死を考えるようになった」という。それは逆に、「自分はなぜ生きているのか」の問いかけになる。「生かされているのは、果たすべき役割があるから。それなら、死んだあの人の分まで生きてあげよう」。そして「これは死者にとっても、生者にとっても再生のポエムなのだ」と締めくくった。
講演の途中、新井氏がマイクを手にこの曲を歌うと、満員の会場は大きな感動に包まれた。
(2007/05/31)