産経新聞社

ゆうゆうLife

そぞろ歩きで巡る東京名所

 歴史ライター、小林祐一さんの案内で、大都会、東京の隠れた旧所・名所をめぐる東京散歩。月1回のペースで催される新現役ネットの人気イベントの一つだ。

 今月は「都内に残る江戸屋敷跡・池田山公園と自然教育園」と題し、紅葉狩りを兼ね、江戸時代に“品川台”と呼ばれた地域から白金へとそぞろ歩きを楽しんだ。

 暖かな日差しの中、JR五反田駅前に集まった参加者34人はさっそく“品川台”へ。このあたりは池波正太郎の時代小説「仕掛人・藤枝梅安」の主人公の針医者の住まいがあったとされる土地。

 そこから坂道を上ったところには、江戸時代、岡山藩池田家の江戸屋敷があり、今は、池を中心とした回遊式の日本庭園「池田山公園」として整備されている。起伏に富んだ公園で、池、滝、林などがあり、四季折々の草花が楽しめ、紅葉の名所にもなっている。

 池田山から白金へ向かう道沿いには、芝増上寺の下屋敷であった寺院群が点在し、野草や野鳥の宝庫として知られる。昔の面影を残す数少ない森、自然教育園もある。参加者のひとりは「この界隈(かいわい)は高級住宅街だとばかり思っていましたが、緑も多い場所なんですね」と驚いた様子。

 江戸時代の黄檗(おうばく)宗の中心寺院で、大雄宝殿が国の重要文化財に指定されている紫雲山瑞聖寺にも足を延ばし、約3時間にわたる散歩を終えた。

 来年も1月の「柴又七福神めぐり」を皮切りに、東京散歩は続く。

(2007/12/13)