産経新聞社

ゆうゆうLife

裁判員を模擬体験

 今年で活動開始3年目の東海地区。地元会員と事務局の共同企画による社会見学会が2月14日、名古屋市内であった。

 参加者が向かったのは名古屋市中区にある名古屋地方裁判所。目的は2つ。法廷見学と来年5月までに始まる裁判員制度の模擬体験だった。

 当日は、いずれも「裁判所は初体験」という55歳〜70歳の男女計20人が名古屋地裁前に集まった。一行は職員の案内で、まず空き法廷を見学。裁判所の仕組みや法廷について説明を受けた後、実際に刑事事件の裁判を傍聴した。

 不法入国・就労、私文書偽造に関する裁判で、検察官、弁護人の白熱した論戦が繰り広げられていた。か細く消え入りそうな被告人の応答を目の当たりにした参加者からは「かわいそう」「執行猶予をつけるのがよい」などの感想がもれた。

 傍聴後、裁判員制度のセミナーに臨んだ。まず、裁判員制度の広報用映画「評議」を観賞し、裁判員を模擬体験した。

 実刑か執行猶予か−。量刑を判断するという大役を負ったせいか、参加者からは熱心な質疑応答がなされた。

 国民の中からくじで選ばれた裁判員が刑事裁判に参加し、被告人が有罪かどうか、有罪の場合、どのような刑にするかを裁判官と一緒に決めるのが裁判員制度。

 だが、内容がよく分からないといった声も少なくない。「制度を知るよい機会になれば」と提案者の1人、児玉英雄さん(67)は企画の狙いを説明する。「いつか自分にも指名が…」との思いで参加した男性会員は「職員の熱意に心を動かされた。選ばれたときには真摯(しんし)に向き合いたい」と話していた。

(2008/03/05)