日本の産業史をたずねて、新緑の上州路へ−。群馬県富岡市の富岡製糸場と美術館をめぐる新現役ネットの見学ツアーが4月24日、行われた。午前8時、東京・丸の内をバスで出発した一行は2時間後、丘陵地のもみじ平総合公園内の「富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館」に到着。学芸員の説明を受け、90歳過ぎてなお、力強くエネルギーあふれる作品の数々を残した、地元ゆかりの名誉市民、福沢画伯に一同、酔いしれた。
昼食後はお目当ての富岡製糸場を目指す。富岡製糸場は日本の産業の発祥地といわれ、絹産業遺産群とともに、昨年1月、世界遺産の暫定リストに入った。
130年以上の時を経た今も、工場の建物はほぼ完全な状態。日本の木材と、日本で初めて焼かれたというレンガを組み合わせた独特の建物は、堂々たる存在感を示す。
参加者の一人、岩田啓佑さんは「今、日本の花形産業は車やITだが、当時の主たる輸出産業はお茶、絹、瀬戸物。お茶は植物の葉っぱから、絹はカイコという生き物から作り、瀬戸物は土から作るものだった。日本の産業の変遷は驚きの連続で、発祥の地でその原点を見たことは実に感慨深い」と話している。
(2008/05/01)