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夢の老後

 今週の連載は「有料老人ホームの探し方」初級編。以前に有料ホームを連載したら、「有料ホームはどうやって探せばいいんですか」などの問い合わせが相次いだからだ。

 私も年金や介護や医療など、“老後”のことばかり考えているせいか、40代前半にして有料ホームのチラシや資料を読みふけっていたりして、自分でも驚く。誰が入るのかと思うような値段のものもあるが、地方には、さほど高くなくても、しゃれた間取りのホームがある。

 連載取材に当たった寺田理恵記者が見つけた“変わり種”は、プライベートデッキつき有料ホーム。バラやスズランの鉢植えを置いて、紅茶を飲む光景を夢想して、「引退したら、ガーデニング!」と、心は一気に有料ホームへ。

 都心暮らしだと、庭も広いバルコニーも夢だから、別荘の広告にもひかれる。値段が現実的なものは、単なる「田舎の古家」なのだが、土地勘がないから「老後の別荘暮らし」を思い描く。

 その瞬間、ペーパードライバーであることは忘れている。就職が決まったとき、会社から「免許が要るから取っておけ」と言われて取ったのに、結局、仕事では使わずじまい。一度も1人で乗ったことがない。高齢ペーパードライバーの田舎暮らしでは、命がいくつあっても足りない。

 夢と現実にややズレがあるのは、単に現実逃避をしているのかもしれない。もっとも、老後に夢を描きがちなのは、いずこも同じ。有料ホームを探す女性には「夫だけ入れたい」とか「私だけ入りたい」という人も多いという。それも実現は難しそうだ。

 だいたい、人生は思い通りにならない。計画を立てても、あては外れる。楽しみの半分は計画を立てるところにあると割りきって、夢を見ているうちが花かもしれない。(ゆうゆうLife編集長 佐藤好美)

(2006/09/08)

 
 
 
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