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腹囲測定の騒動記

 20年以上、変わらなかった体重が、ここ2年ほどで5キロ増えて戻らない。事実から目を背けて生きていたいのに、ウエストを測る羽目になった。

 社の健診で35歳と、40歳以上に腹囲測定が導入されたからだ。男性は85センチ、女性は90センチ以上でふるいにかけられ、血圧など、あと2項目を満たせば、メタボリックシンドロームの“烙印(らくいん)”が押される。

 「えーっ、腹囲なんか、本当に測るのお?」という声は高い。健診前から、「オレは絶対、測らない」と頑張る人や、85センチ超を確認して「もうダメなのか」と気の早い人や、揚げ句は150センチメジャーで不足な人も。反応は人それぞれで、メジャーは今や、酒宴の小道具にもなるという。

 健診後に、「大丈夫。ぼくはサイズ、聞かないようにしてたから。聞かなければ、なんてことないよ」と、つかの間の安息を得ていた人も。測定はなかなかスリリングな瞬間なのだ。

 そもそも、「内臓脂肪」の危険度くらい、いまどきヘルスメーターでも出るのに、メジャーを使うあたりが原始的。腹囲を測って“宣告”し、ショックを与える戦術なのに違いない。

 高リスク群を絞り込んでも、保健指導は食事コントロールと運動という、いたって地味な世界。継続のカギは、当の本人をいかに震え上がらせられるかにかかっている。

 私は、公称ウエストより10センチも大きい腹囲に意気消沈し、同僚に「腹囲は、ウエストより大きいの!」と、理解不足を正された。

 メタボの記事は、この面に何度も載せたのに、つい動転した。しかし、衝撃さめやらず、さぼっていたウオーキングを再開したあたり、まんまとテキの術中にはまった格好。腹囲とウエストを間違えるのは、最も多い誤解だという。それもひょっとして、戦術のうち?(ゆうゆうLife編集長 佐藤好美)

(2007/05/25)

 

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