産経新聞社

ゆうゆうLife

保育園をハシゴ?!

 2人目を出産した記者が、育児休業を終えて帰ってきた。復帰を控え、子自治体に保育園の相談に行ったところ、窓口であっさり言われたという。

 「空きがないので、姉弟を同じ保育園に入れることは、不可能です」

 そ、そんな、当たり前みたいに言われても…。弟に唯一、提示されたのは、家から30分かかる、姉と異なる園に預けることだったという。

 保育園の入りにくさは、地域や園にもよる。しかし、出勤前に保育園2カ所をハシゴして子供を預け、夕方は再び、2カ所の園をぐるっと回って、子供を拾い、帰って夕食の支度なんて、とても、毎日続く感じがしない。

 第2子がどの保育園に入れてもらえるかは、保育園ママには切実な問題。しかも、難易度は第2子の誕生日次第なのだ。だから、妊娠が分かると、保育園ではこんな会話が交わされる。

 「予定日はいつ?」「12月なのよ。冬よ冬。どうすればいいのよ」

 保育園は新規募集の4月が入りやすく、年度末ほど入りにくい。予定日が4月なら、「育休を1年取って、翌春入園」のべストプランで臨めるが、予定日が冬だと、いろいろ難問が降りかかる。保育園はどこも、秋口には定員に近いからだ。「兄や姉と同じ保育園に」と思うと、ますます難しい。

 結局、同僚女性は引越して、認可外保育施設に2人一緒に預けることができた。しかし、出産予定日にヤキモキしたり、姉弟を同じ保育園に預けるために引っ越したり。なんだか、どこまでも悩ましい。

 厚生労働省は保育園に入れない「待機児童」の解消を目指す。しかし、別の保育園に空きがあるのに、希望する園の空きを待つ場合は「待機児」にカウントされないという。「兄弟姉妹、同じ保育園に通わせたい」は、自然な感情だと思うのだが、それもワガママと言われてしまうのだろうか。(ゆうゆうLife編集長 佐藤好美)

(2007/11/09)