産経新聞社

ゆうゆうLife

30代相手探し、男女に差

 大学時代の後輩(男)からある日、電話がかかってきた。「たまには、ランチでもどうですか」という。

 何かと思ったら、「32歳くらいで、誰かいい人を知りませんか」と来た。知人から縁談の相手探しを頼まれたという。

 とっさに思い浮かべたのが、職場の女性記者(33)。初詣では女友達と明治神宮に出会いを願い、台湾旅行ではまた別の女友達と縁結びの神に参ったという。彼に「いい女性がいるよ。気立てが良くて、明るくて」と言ったら、「僕が探しているのは男です」

 男性探しは普通、男性に聞くのでは? しかし、そこはとっくにあたったという。「聞いたら、30代前半の女性ならいるというんです。職場に2人も」。いずれも優秀で美人の折り紙付き。

 職場に帰り、既婚の女性記者(40)にあたったら、「私も、女性なら心当たりがある」という。どうして女ばかり?

 30代前半の未婚率は、男性でほぼ半数、女性で3人に1人だから、男性が圧倒的に多い。しかし、男性は50歳時に一度も結婚したことがない「生涯未婚率」が今や、16%近い。その後、60代後半までに未婚率が10ポイント落ちる。

 そういえば、中高年の結婚を取材したとき、結婚相談所の役員がこう言っていた。「年金暮らしが射程に入ると、経済的に一人暮らしが難しい女性は結婚しようとする。リストラや失業に影響されない男性の年金収入は非常に魅力的なんです」

 しかし、周囲の30代女性らが30年後、そういう選択をするとは、とても思えない。神頼み記者の女友達は最近、ネットの出会いの場に登録したという。「のんびり釣りをしている感じで、うまくかかってくれればもうけもの。とりあえず、釣り糸は垂れておく」のだという。うーん。何だか男女のアンバランスに悩むのである。(ゆうゆうLife編集長 佐藤好美)

(2008/01/25)