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続・メタボビクス 肩や腰しっかり動かす




 四十腰、五十肩−。加齢とともに体が動かしづらくなると、運動も、おっくうになりがち。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)予防エクササイズ「メタボビクス」で硬くなった体をほぐして、さっそうと歩いてみませんか。4月27日に続き、2種類の体操を紹介します。

 内臓脂肪を減らすには、ウオーキングや水泳など、時間をかける運動が効果的。そう分かっていても、「時間がない」「運動が苦手」などと、後回しになりがちだ。

 運動不足で肩や股(こ)関節が硬くなると、歩くときなどに手や脚とからだが連動せず、体幹部を動かす機会が少なくなる。「メタボビクス」は日ごろ動かさない体幹部を使う体操に加えて、肩や股関節の動きを滑らかにする体操もある。

 考案した健康運動指導士の菅野隆さんは「肩甲骨や股関節の動きが滑らかになると、体幹部が腕や脚と連動して動き、1つの動作で動員される筋肉が増えます」と効果を説明する。

 同じ歩くにしても、肩や腰をしっかり動かした方が、使う筋肉が多くなるというわけだ。

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 例えば、骨盤シャッフル体操は、骨盤周辺の筋肉を鍛える体操。リズミカルに繰り返して、股関節の動きを滑らかにする。上体がぶれないように注意し、骨盤をしっかり動かすのがポイントだ。

 シェーッ体操は、全身を動かす体操。肩甲骨や股関節も大きく動かす。

 メタボビクスは、1つの体操が1分程度と、短時間でできるのが特徴。消費されるエネルギーは、体操1種類あたりで1〜7キロカロリー。24種類すべてを行っても64キロカロリーと、1時間ゆっくり歩くのと同程度にすぎないが、筋肉を鍛えることで基礎代謝を高める効果が期待できる。

 硬くなった肩や股関節がスムーズに動けば、ウオーキングもより効果的に行えそうだ。

 「男性は自分の体に関心を向けない人が多いようです。定年後の生活にうまく適応できず、運動量が減って、一気に糖尿病が進む人もいます。日常生活の中で体を動かす機会を少しでも増やしてほしい」と菅野さん。

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 というのも、菅野さんは介護予防事業のプログラムとして運動器機能向上トレーニングの指導もしているが、プログラムに参加する高齢者のほとんどが女性だからだ。

 3カ月間のプログラム終了時に行ったアンケートでは、参加者の7割以上が「体の痛みが改善した」と答えており、菅野さんは「多くは日ごろ体を動かさないことから来ているのではないか」とみている。

 厚生労働省が今月16日に公表した「2005年国民健康・栄養調査」では、40〜74歳の中高年男性の2人に1人がメタボリックシンドロームの該当者か予備軍。生活習慣の改善は大きな課題だが、医療関係者からは「働き盛りのサラリーマンは、問題があると分かっていても放置しがち」との指摘もある。

 メタボビクスはもともと、運動不足の解消がなかなか実践できない30〜50歳代男性を対象に考案されたエクササイズ。ウオーキングの時間がとれなくても、オフィスで手軽にできるよう工夫されている。

 おへその回りが85センチ以上なら、まずは仕事の合間に1分だけでも体を動かしてみては。

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 「メタボビクス」の各体操は、メタボリックシンドローム撲滅委員会(委員長=松澤佑次・日本肥満学会理事長)の公式サイト「メタボリックシンドローム・ネット」(http://metabolic−syndrome.net/)で順次、紹介される予定。

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≪骨盤シャッフル体操≫

(骨盤周辺筋)

〔1〕両足を肩幅に開き、両手を腰に当てる。

〔2〕骨盤(腰骨)を右斜め前に突き出して戻す。続けて左斜め前、左斜め後ろ、右斜め後ろと連続して行い、1周とする。

〔3〕各方向への出し戻しは、1秒程度のテンポでリズミカルに行い、10周程度、繰り返す。

〔4〕逆回りでも10周程度、行う。

≪シェーッ体操≫

(全身)

〔1〕右足を軸足として、左足を前に交差させる。両腕を上下反対に横方向に伸ばし、左側の体側(たいそく)を弓状に1秒程度、伸ばす。

〔2〕次に、左足を左にスライドし、両腕の上下を逆転させて、右側の体側を弓状に1秒程度、伸ばす。

〔3〕10回程度、繰り返す。

〔4〕左足を軸足として、同様に10回程度、行う。

(2007/05/31)

 

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