産経新聞社

ゆうゆうLife

メタボリックシンドローム 100倶楽部

内臓脂肪が過剰にたまったおなか。心筋梗塞や脳梗塞のリスクを減らすため、8人は減量を決意した


体力測定を行う後藤徹二記者。おなかが邪魔で、前屈が苦しい




 ■「健康取り戻したい」共有

 腹囲100センチ以上の人を対象にした生活習慣改善プロジェクト「100(ワンハンドレッド)倶楽部」が今月、始まりました。参加者は「やせて健康を取り戻したい」と願う働き盛りの男性サラリーマン。年末年始の宴会シーズンをどう乗り切るか。8人が3カ月にわたり、毎日の歩数や食事メニューなどをブログで公開します。

 東京・大手町のオフィス街。休日を利用して集まった8人は皆、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)診断基準のウエスト周囲径を大きく上回る腹の持ち主。全身に脂肪がたっぷりついた人もいれば、おなかだけが大きい隠れ肥満の人もいる。皆、似たり寄ったりだから、劣等感を持たずにすむ。

 この日の体力測定では、運動不足の実態が明らかに。丸い腹部が邪魔で、前屈の数値が伸びない。惨憺(さんたん)たる結果でも、楽しみながら取り組める雰囲気があった。「やせたいですよね」と、ため息も素直に出る。

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 8人がいっしょにダイエットに挑むのは、1人でやるより、仲間がいる方が成功する可能性が高いからだ。悩みを共有し、やる気を刺激しあえば、継続する力になる。臨床心理士と医師を交えた座談会も行われ、「立ったまま靴下を履きたい」という1人の願いが、「そんなことができるのか」「やせていたときは、できた」と共感を呼んだ。

 総合監修に当たる宮崎滋・東京逓信病院内科部長が「食へのこだわりは理解できますが、運動で消費するより少ないカロリーの食事にしなければ、やせません」と、厳しく指摘する場面もあった。

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 本紙写真報道局から参加した後藤徹二記者(44)は、肥満に加えて血圧が高め。保健指導では極端な食事の偏りを指摘された。菓子、乳製品、肉類ばかり食べているといえるほど、バランスが悪い。

 3カ月間の目標は、腹囲を5センチ減らすこと。1日あたり運動で160キロカロリー、食事で240キロカロリー減らせば達成できると教わった。

 そのために実践するのは「通勤時の自転車を週2回以上、徒歩にする」「階段を1日1回12階まで登る」「大盛りはやめる」など6項目。「何をすれば減量できるか計算でき、その通りやれば計算通りやせると理解できました。これなら、できそう。やせたら、ちゃんとした服を着たいです」と自信をみせた。

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 100倶楽部はメタボリックシンドローム撲滅委員会(委員長=松澤佑次・日本肥満学会理事長)の企画。各ブログへは倶楽部のホームページ(http://metabolic−syndrome.net/100club/)から。

(2007/12/06)