【相談】子供の教育資金で悩んでいます。妻は自分が中高一貫の女子校を出たため、2人の娘にも中学受験をさせたいと考えています。ですが、私のここ数年の年収は550万〜570万円くらいで、この先もそれほど増えるとは思えません。わが家の家計で、娘2人を中学から私立に入れても、やっていけるでしょうか。
◇
【回答】進学コースの選び方については、お金だけでは割り切れない点も多いので、実はアドバイスしにくいご相談なのですが、今回は、あえて金銭面だけに焦点を当てて考えてみます。
家計収支を拝見すると、鈴木家は塾代の負担などで、すでに家計が赤字気味です。上のお子さんが私立中学に入学すると、塾代の負担はいったん減るものの、ボーナスや貯蓄からも補填(ほてん)しなければ学費を賄いきれないでしょう。
そのため、長女の中学進学後は、鈴木家ではボーナスからの貯蓄が難しくなり、貯蓄額も減っていきそうです。また、私立中でも、成績を保つために塾に通っているお子さんはたくさんいます。学費に加えて、塾代が必要になる可能性がゼロではないことも理解しておきたいものです。定期代やクラブ活動費なども、それなりの負担になります。
下のお子さんも私立中学に入学すると、奥様が収入を増やさない限り、年間収支は赤字に転落しそうです。お子さんたちが中学生の時点で年間収支が赤字になると、大学入学に備えたはずの「こども保険」を解約してしまう可能性も。そうなると、将来の学費準備にも響いてきます。
鈴木家は、上のお子さんの中学入学から、下のお子さんの大学卒業までの11年間は、貯蓄がほとんどできない家計になると思われます。さらに、学費に特化した家計になるため、家族の楽しみに使えるお金が極端に減ることも覚悟しなければなりません。また、お子さんの教育費負担が終了したころ、ご主人は50代半ば。すぐに老後資金の準備に取り掛かっても、十分な金額をためるのは難しそうです。
今回は、厳しいことばかりを書いてきましたが、最初にも述べたとおり、私立中学に進学させることが、奥様の強い希望であれば、資金面ではギリギリの選択だと、まずは理解してもらうことが大切。入学前に教育資金プランを立てることもおすすめします。そして、下のお子さんの受験が終わられたら、奥様が収入を増やす方法を探すのが、赤字を回避する現実的な対応策と思われます。
(回答 ファイナンシャルプランナー 畠中雅子さん)
(2007/04/30)