【相談】
40代で離婚した会社員です。定年はないため、65歳まで働くつもりですが、年金額は約87万円の見込みです。貯蓄は退職までに1800万円に増やす予定です。家賃は、年金生活になったら6000円ほど値下げしてくれると、大家さんは言ってくれています。この貯蓄額でやっていけるでしょうか。退職後の国民健康保険料や介護保険料も気になっています。
【回答】
山下さんの住所地で国民健康保険料と公的介護保険料を調べたところ、年金生活に入った後の負担額は計算上、月に7000円程度でした。
ですが、国保料には軽減措置もあります。お住まいの自治体で山下さんが軽減を受けられれば、負担額は月に2100円程度になります。年金生活になれば、山下さんの住民税は非課税になるはずなので、国保料や介護保険料の負担も、生活を圧迫するほど重くはならないでしょう。
次に生活費ですが、家賃が6万円に下がっても、年金は家賃や社会保険料、公共料金、新聞代などで使い切ってしまう計算です。
そのため、食費や医療費、美容費、日用品代などは貯蓄からまかなうことになります。これらの費用は現在、月に約4万円ですから、この額が年金生活でそのまま赤字になると、年に48万円。65歳の女性の平均余命である23年間では、総額約1100万円になります。
これに対し、65歳時点で貯蓄が1800万円に増えていれば、今と同レベルの生活をしても、700万円程度は手元に残せそうです。
とはいえ、人生は計算通りにはいかないもの。寿命も、誰にも分かりません。そこで、予定外の出費に備える予備費として200万円程度、医療や介護に備える費用として500万円程度を、生活費として使ってしまわないように管理してはいかがでしょうか。
たとえば、10年ものの個人向け国債を購入したり、10年満期の一時払い養老保険などに加入して、必要になるときまで「使えないお金」として、眠らせてしまうのです。
退職して時間に余裕ができると、予想外に早く貯蓄が減るかもしれないので、手をつけずに残せる方法を考えてみてください。
同時に知人に声をかけたり、地域のシルバー人材センターに登録するなどで、月に1万〜2万円の収入になる仕事を探されてはどうでしょうか。少しでも稼げると、貯蓄が減るペースを遅らせられるからです。
65歳以降も無理して働くことはお勧めしませんが、週に1回、あるいは2週間に1回程度働ける仕事が見つかれば、生活費を切り詰めるために家に引きこもってしまう心配も軽減できるのではないでしょうか。
(回答 ファイナンシャルプランナー 畠中雅子さん)
(2007/07/02)