

【相談】
今までの人生で旅行や外食など、ぜいたくなことはほとんどできず、事業の廃業もあり、貯蓄が築けませんでした。年金暮らしの今も、午前中は清掃の仕事で少ない年金をカバーしています。貯蓄が少ないため、病気入院が心配で、保険は6本に加入。保険料負担が重いのですが、このまま続けるべきか、解約して貯蓄に回すべきか迷っています。
◇
【回答】
年金に、ご夫婦ふたりのパート収入で生活が成り立っている沢井家。毎月3万円の積立貯蓄を続けておいでですが、年齢を考えますと、働けなくなったときの生活費や、入院時の医療費などが心配されます。
先々の生活を想像してみましょう。例えばご主人が働けなくなると、ご主人分のパート収入がなくなり、7万円の減収です。この場合、3万円の積立定期が継続できなくなり、食費やサプリメント代を節約する必要も出てきます。それでも減収分は補い切れず、保険を見直す必要が出てきそうです。
奥さまが働けなくなった場合も状況は同じ。どちらかが働けなくなった時点で保険料を払い続けるのは難しくなるのが現実です。それならば、今のうちにいくつか解約し、貯蓄を増やす方が合理的でしょう。
沢井家の保険のほとんどは、入院時の保障を目的としたもの。年間保険料は43万円を超えますが、支払っている保険料を取り戻せるほど長期に入院する可能性は高くありません。
しかし、保険を解約すると、不安感は高まりそうです。そこで各種の公的補助を調べておくとよいでしょう。
入院などで高額な医療費がかかった場合、健康保険適用の治療なら、一定額を超えた費用は「高額療養費」として還付されます。ただし、退院時にはいったん、病院に医療費の窓口負担分全額を払わなければなりません。
その際、沢井家の貯蓄で払いきれるか心配ですが、「限度額適用認定証」の交付を受ければ、最終的な自己負担分を医療機関に払うだけで、後で還付される分を立て替え払いする必要がありません。
さらに、窓口負担分が払えなかったり、食事代や差額ベッド代の支払いが厳しい場合、自治体などに無利子での貸し付けも。調べましたら、沢井さんがお住まいの地域の貸付限度額は90万円でした。
入院時は病状に気を取られ、お金のことは後回しにしがちですが、限度額適用認定証や無利子の貸付制度を知っておくことも、入院時の不安軽減につながるのではないでしょうか。(ファイナンシャルプランナー)
(2008/08/04)