

【相談】
60歳になり、厚生年金と個人年金保険を受け始めました。余裕は出ましたが、体力的にきつく、パートを辞めたいと考えています。住まいのマンション(築20年・2LDK)は段差が多く、リフォームを希望。老後の生活費を考えると、いくらまでならリフォーム費用を使っても大丈夫でしょうか。
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【解答】
1人暮らしの山根家では、生活費の変化がほとんどないため、収入の変化を整理してみます。パートを辞めた場合、61歳までの収入は月10万4000円。62歳から64歳までは月15万円。65歳からも、厚生年金と個人年金保険の受給額は変わりますが、収入額は変わらず、月15万円です。
山根さんの居住地で、そのくらいの収入なら、国民健康保険(国保)と公的介護保険の保険料は月6000円くらい。お給料から引かれている社会保険料が国保に代わっても、大きな赤字は出なさそうです。そのような状況を踏まえると、現在の貯蓄から「リフォームにいくら使えるか」を考えたいところですが、一気にリフォームされるのは、避けた方が良いと思います。
山根さんは「マンションを終(つい)の棲家(すみか)」にされたいようですが、「終の棲家は自宅」と決めつけない方が安全。将来、万が一介護が必要になり、要介護度が高くなれば、在宅では介護保険でまかなえない負担が出る可能性があるからです。介護専用型の有料老人ホームに住み替えた方が、トータルの生活コストは減らせるかもしれないのです。
そこで、とりあえず、気になる段差解消のリフォームをされてはいかがでしょうか。コストを調べる際は、知人に紹介を頼むなどで、仕事ぶりの分かる業者を探すのがお勧め。初めての業者にまとまった予算を提示すると、思わぬ費用を上乗せされる可能性もあります。小さな工事でも、快く引き受けてくれる業者を見つけ、少しずつ仕事を依頼するのが安全です。
また年を取ると、リフォームニーズが変わる可能性も。トイレやお風呂に手すりを付けたり、調理台を低くしたくなるかもしれません。体調変化に応じて少しずつリフォームを行い、最終的に900万〜1000万円くらいと賃貸に出せるマンションを手元に残せれば、高齢者施設に住み替える選択肢も残せます。
60歳の山根さんには、平均値で30年近い人生が残されています。終の棲家は自宅という限られたプランだけでなく、住み替えも想定したリフォーム計画と、資金の使い方を検討することが重要だと思います。(ファイナンシャルプランナー)
(2008/09/22)