産経新聞社

ゆうゆうLife

働けない長男の将来が心配



 【相談】

 長男は心の病気で10年前から自宅に引きこもっています。最大の心配は、私の死後の妻と長男の生活、ひいては長男が残されたときの生活です。今はワンルームマンションの賃貸収入があり、収支は黒字ですが、これは築20年。自宅は築27年と古いです。長男はこの先も働けないと思いますが、どう生活設計をしたらいいでしょうか。

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 【回答】

 ご自分が亡くなられた後の奥さまとご長男の生活、そしてご長男だけ残された後の生活に不安をお感じの石川さん。今回は特に、ご長男が一人で暮らす時期の生活を考えます。

 私は引きこもりのお子さんを持つご家庭の相談を積極的に受けています。多くのご家庭で鍵を握るのは、お子さんの「終の棲家をどう確保するか」。ご両親が1歳でも若いうちに、不動産対策をするようお勧めしています。不動産から考えるのは、お子さんの住まいが確保できないと、生活設計が立てられないから。また不動産の問題は、お子さんご自身に解決させるのは困難なことが多いからです。

 石川家はご自宅以外にワンルームマンション(以下、マンション)をお持ちなので、選択肢としては(1)自宅は売却し、マンションに住み替え(2)自宅は賃貸に出し、マンションに住み替え(3)自宅とマンションを売却し、新規でマンションを購入して住み替え(4)マンションのみを売却し、自宅は賃貸併用住宅に建て替え−などが挙げられます。

 (1)は売却資金を手にして、家賃のない生活ができますが、当面、家族3人で住むには手狭です。(2)は住み替え後も家賃収入が期待できますが、やはり狭さが問題。(3)は売却が大変ですが、築年数が浅い物件を購入できれば、ご長男の終の棲家を確保できます。(4)は住み慣れた場所を離れずに済みますが、建て替えで貯蓄は激減しそうです。

 住み替えへの抵抗感も考慮すべきですが、資金面やご長男の老後を考えると、(3)の選択がよいのでは。自宅とマンションの売却費の範囲内で築浅の物件に住み替えれば、手元に貯蓄も残せます。

 住まいが決まれば、管理費や光熱費など、必須の生活費が見積もれます。家賃収入がなくなった後のこづかい減額など、節約の具体的な提案もできます。

 生活費を使いやすくするため、3カ月ごとに個人向け国債を継続購入する方法も。3カ月ごとに27万円ずつ、ご長男名義で購入すると、ひと月9万円ずつ使え、年間110万円の贈与税の基礎控除内(無税)で、ご長男に財産を譲れます。(ファイナンシャルプランナー)

(2008/10/20)