産経新聞社

ゆうゆうLife

マンションの住み替えは?



 【相談】

 夫亡き後、遺族年金と個人年金で暮らしています。個人年金は74歳で終了するので、その後の生活が心配。今のマンション(築12年)は戸数が少なく、管理費や修繕積立金が上がる予定なので、住み替えを検討中です。検討中の1000戸超の大規模マンション(築35年程度)だと、駐車場収入などで管理費が抑えられ、年間20万円くらい負担減になりますが、買い替えた方が良いでしょうか。

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 【回答】

 山本さんは個人年金の受け取りが終わると、年間収支が赤字になって貯蓄が底を突くのではないかと、管理費や修繕積立金、固定資産税の負担が少ないマンションに住み替えを検討中です。

 住み替えで手元には数百万円の利益が残せそうなので、10年くらいで高齢者施設に入居し、マンションの家賃収入を月々の費用補填(ほてん)に充てたいとのこと。以上を踏まえ、住み替えプランを検討します。

 管理費などの減額を優先させれば、築35年のマンションへの買い替えは効果がありそう。ですが、10年後に築50年に迫るマンションを所有するのは、個人的にはお勧めできません。建て替えが必要になったとき、1000戸を超えるマンションの入居世帯すべてが同意するのは難しく、着手しても時間は相当かかるはずです。

 マンションを賃貸に出していれば、建て替え期間中は家賃収入が途絶え、管理費などが持ち出しになる可能性も。家賃を高齢者施設の費用に見込んでいると、当てが外れる可能性があるわけです。築35年という、新耐震基準前に施工されたマンションなのも気になるところ。古くなるにつれ、入居者が集まりにくくなるリスクが生じます。

 そこで少し視点を変え、今のマンションを売却し、賃貸に住む方法も検討されてはいかがでしょうか。売却益で20年分くらいの家賃は捻出(ねんしゅつ)できそうですし、管理費アップなどの心配もなくなり、固定資産税の負担もゼロに。家賃負担は発生しますが、個人年金のある間は、年間収支が赤字になる心配もなさそうです。10年くらいたって、高齢者施設へ入所する際は、今よりも貯蓄を増やした状況で入所できるはずです。

 高齢期に向けて住み替えを考えるときは、「10年後、20年後の損得」を重視する必要があります。山本さんの基本生活費は公的年金と同じ程度に抑えられており、今の収支は黒字ですから、住み替えを焦る必要もありません。買い替えを選ぶ際も、多くの物件を比較検討してください。(ファイナンシャルプランナー)

(2009/02/02)