≪出題≫
共働きの夫婦が子供を授かりました。妻は会社の育児休業制度を利用します。会社員の夫も育児休業を取得して、妻を手助けしたいと考えました。相談した3人のうち、育児・介護休業法における育児休業について、正しいことを言っているのは誰でしょう?
晋作さん 夫は育児休業を取得できません。
玄瑞さん 妻が産休中などであれば、夫の育児休業の申し出を会社は拒めないよ。
小五郎さん 会社には夫婦同時に育児休業を取らせる義務があるんだよ。
≪解説≫
育児休業は女性だけに認められている制度ではありません。育児・介護休業法には原則として、1歳に満たない子を養育する男女の労働者が育児休業をすることができるとあります。
会社は一定の要件を満たした労働者から「育児休業を取りたい」との申し出があれば、これを拒むことができないとされています。しかし、夫婦そろって育児休業を取らせることまでは求められていません。
また、労働組合などとの協定(労使協定)により、配偶者が子育てに専念できると認められる労働者などの場合には、申し出を拒むことができる、とも規定されています。
一方で、夫婦のどちらかしか育児休業を取得できないような誤解があります。
多くの場合、妻が産前産後休業(産前6週、産後8週)から引き続き育児休業を取得しますので、「子育てに専念できる妻がいる」という理由で育児休業をあきらめてしまう夫もいるようです。
男性労働者の場合、妻が産後8週間までなら、「子育てに専念できる状態」に該当せず、育児休業を取ることができます。また、育児休業は「労働者が子ひとりにつき1回取得できる」とされており、夫と妻が1回ずつ交代で取得できます。産後休業明けから6カ月までは妻が、7カ月目からは夫が、という育児休業のバトンタッチも可能です。
また、正社員でなければ育児休業を取ることができないということではありません。いわゆる契約社員(期間雇用者)の場合、すでに1年以上勤務していることや、子が1歳になる日を超えて勤務する見込みがあることなど、条件がありますが、育児休業を取ることができます。
≪解答≫
正解は玄瑞さんです。労働者は男女とも、育児休業を取得できますから、晋作さんは誤り。育児・介護休業法には、企業に夫婦そろって育児休業を取らせる義務規定はありませんから小五郎さんも誤りです。
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この欄は社会保険の制度に詳しい専門家が執筆。http://www.e−nenkin.net/で出題の補足説明をしています。監修は社会保険博士、北村庄吾。今回の担当は特定社会保険労務士、桑原和弘(東京)です。
(2007/10/23)