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メタボリックシンドローム できることから改善



 ■優先順位→達成チェック

 日本の中高年男性の2人に1人がメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)か、その予備軍。運動や食生活の見直しが必要です。とはいえ働き盛りのサラリーマンは外食の機会が多く、残業で生活も不規則になりがち。どうしたら食生活を改善できるか、日本栄養士会の二見大介・専務理事に聞きました。

 二日酔いのため朝食抜きで出勤。手早く昼食をすませたら夜は宴会−。食生活に問題が多いと、なかなか改善の意欲がわかないのが現実だ。

 二見専務理事は「まず今の生活を継続すると将来どうなるのか、自分の健康をイメージすることが肝要です。改善に取り組む際の重要なポイントは、まず今の食生活の問題点を自分で列挙し、改善を実行できるかどうかの視点で、優先順位をつけること。そして達成度をチェックする。改善の方法は仕事と似ています」と助言する。

 例えば、間食の習慣と飲み過ぎ、野菜の摂取不足…と、問題点を挙げていく。一度に全部、改善しようとすると、挫折しがちなので、間食と酒のどちらが減らしやすいかなど、実践しやすい順番を見極める。できる部分から変えていくことが成功のコツだ。

 姿見や体重計などを身近に置けば、実践意欲を高めるのに役立つ。外食時は、野菜の量が確保できるかどうかをメニュー決定の判断材料に。宴席では、酒をつぐ側にまわれば自分の飲酒量は少なくなる。

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 中高年の食生活に広く見られる問題として、二見専務理事は(1)リズムの乱れ(2)過剰摂取(3)料理の偏り−を挙げる。

 現代の慌ただしい生活では、食事をする時間が不規則になりがち。運動不足が原因で、食事による摂取カロリーが消費カロリーを上回る過剰摂取も見られる。また、昼食に脂っこいものばかり選ぶなどの偏りがあると、栄養素の摂取にも偏りが生じてしまう。

 「こうした食生活の根底には社会システムの問題があるので、一個人で改善に取り組むのは難しい。企業が幹部社員の意識変革を図るなど、バックアップが必要。その結果が医療費削減につながり、生産性も向上する」と指摘する。

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 メタボリックシンドロームは、放置すれば心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞につながりかねない。働き盛りの社員が突然、仕事の第一線から離脱したり、後遺症のため復帰に時間がかかるなどの事例も多く、国や企業が対策に乗り出している。

 国は平成20年度から国民健康保険や健康保険組合に、生活習慣病予防に着目した健康診断とその後の保健指導が義務付けた。日本栄養士会は健保などからの相談に応じる「栄養ケア・ステーション」の都道府県単位での設置を進めている。

 しかし、食生活の改善を実践するのは、自分自身だ。長い人生を健康に過ごすためにも、20年まで待たず、できるところから始めたい。

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 ≪メタボリッ句川柳 受賞作品決まる≫

 メタボリックシンドローム撲滅委員会が募集した「メタボリッ句川柳」(特別協賛・第一生命)の受賞作品が決まった。

 グランプリに輝いたのは、渡辺一雄さん(新潟県長岡市)の作品「減らしたい お腹回りと 妻の愚痴−一の男」。準グランプリは清野祥子さん(栃木県上三川町)の「減らしたい パパの小遣い 腹周り−永遠のダイエッター」と、小林功さん(千葉県船橋市)の「85 彼女バストで 俺は腹−ビジーネスマン」が受賞した。

 また、佳作には古本鈴代さん(愛媛県宇和島市)「ぽっちゃりが 好きとは言ったが 腹は別」▽板橋十四男さん(静岡県伊東市)「ウオーキング 犬と散歩で ポチが痩せ−七啄」▽箱崎美月さん(神奈川県海老名市)「夫想い 粗食レシピは完璧に−美月」−の3点が選ばれた。

 その他の入選者は次の通り(敬称略)。

 笹川勇(横浜市戸塚区)▽池田正治(長崎市)▽尾崎一征(大阪府枚方市)▽久保實(東京都杉並区)▽大類トク子(栃木県宇都宮市)▽吉岡敬一郎(群馬県高崎市)▽田原勝弘(堺市西区)▽掛江一弘(広島県福山市)▽渡辺よし子(東京都世田谷区)▽増島淳隆(東京都葛飾区)

(2006/10/27)

 
 
 
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