産経新聞社

ゆうゆうLife

書評 放射線治療を理解する一冊

 がん治療の三本柱の一つ「放射線治療」の概要や効果がテーマ。治療の実例について、患者の体験談と主治医の回顧を対にした構成で、治療に対する患者の実感と、医師側の見方を同時に理解できる。

 出版元の市民団体代表でもある筆者の会田昭一郎氏も、舌がんを放射線治療で克服した体験を持つ。「国際的には手術と同等の扱いを受けている放射線治療だが、日本での評価はあまりに低い」と感じたのが出版のきっかけという。

 「放射線治療も万能ではない。だが、使える可能性があり、治療の選択肢として入れられるなら、患者としても損ではない」と会田氏。登場する患者と医師との信頼関係も描かれ、放射線治療の知識のない人にも、読みやすい一冊。

 書店での取り扱いはなく、メール(com@uniform−k.co.jp)かファクス(0422・44・0750)、郵送(東京都武蔵野市吉祥寺南2の8の4 京企画株式会社「がんは放射線でここまで治る」係あて)で申し込む。

(2008/01/24)