産経新聞社

ゆうゆうLife

「産める理由」解き明かす

 ■産める国フランスの子育て事情 出生率はなぜ高いのか」(牧陽子 明石書店1680円)

 著者は産前、産後休業と育児休業を利用し、先進国では高い出生率を誇るフランスで出産、子育てを体験した。3人、4人と育てながら働き続ける女性たちへのインタビューを交え、同国の「産める理由」を解き明かす。

 見えてきたのは、同国の高い出生率が必ずしも手厚い家族支援だけに支えられているわけではないということ。家事も育児もこなす男性たち、男女ともに「仕事も子供も」を実現できる労働環境…。「こんな環境なら産めるかも」と思わせる内容は、低出生率にあえぐ日本はもちろん、仕事と子供の両方を望むカップルにも参考になりそうだ。

(2008/03/27)