産経新聞社

ゆうゆうLife

「笑いの医力」

 「1日5回笑って、1日5回感動する」をモットーに、医療の現場に「笑い」を広げる活動を続ける医師の高柳和江さんが、笑いのさまざまな効果を紹介する。

 日本の医療現場では、医師も患者も笑顔を見せることが少ない。しかし、双方が互いに笑顔でいられれば、患者の本来持つ自然治癒力が高まると訴える。

 笑うことで脳内伝達物質のセロトニン分泌量が増加し、がん細胞などを殺すNK(ナチュラルキラー細胞)が活性化、体の免疫力をアップさせる。笑いの効果を科学的に分析し、「とりあえず笑ってみよう。おかしくなくても、何で笑っているのかわからなくなって、次第におかしくなってくる」と勧める。たとえ重い病気になっても、心は軽くできるのではと問いかけてくる。(西村書店、1000円)

(2008/05/01)