産経新聞社

ゆうゆうLife

編集部から 収入と結婚の関係について

 収入と結婚の関係について。ある地方都市では、地元企業よりも公務員の給与が高く、結婚相手として人気絶大と聞く。

 その土地では、地元女性があの手この手で若い男性職員の気を引こうとするそうで、当の男性職員らは「結婚しないのが難しい状況」とか。やっぱり、結婚には、“十分な収入”が必要なのかと思ってしまう。

 今週の連載でリポートした改正パート労働法のメーンの目的は、パートと正社員の均衡待遇。ただ、若者の結婚難の解消という意味合いも大きいらしい。厚生労働省は、若者が結婚しない背景に、賃金の安い非正規雇用の問題もあるとみているからだ。結婚しない若者が増えると、少子化がさらに進み、将来的には若者が高齢者を支える社会保障制度は瓦解する。

 ただ、賃金の安い若者は目の前の生活で手いっぱい。今週見たニュース番組でも、30代男性が「結婚しない方が(経済的に)安全」と話していた。そんな若さで、と悲しくなった。

 個人的には、男は収入だけが魅力ではないと思いたい。で、取材した男性に聞いてみた。「低所得でも、周りが見えないほど恋が燃え上がったら、結婚できるのでは?」

 答えは「収入が低いことを、燃え上がった後に知ればいいが、前に知ってしまったら火もつかない」。うーん…。(佐久間修志)

(2008/08/01)