産経新聞社

ゆうゆうLife

書評 『看護の実力−訪問看護・開業ナースはゆく』

 監修した村松静子(せいこ)さんは、開業ナース。20年以上前から、訪問看護を実践してきたパイオニアだ。今や、在宅みとりの制度が整い、時代の方が追いついてきた。本書は、村松さんをはじめ、訪問看護師、ケアマネジャーら18人による訪問看護の実践例と、よりよい在宅療養への模索。「患者や家族の目標を共有する」「ホームドクターならぬホームナースがいてもいいのでは」など、課題も見えてくる。

 良い訪問看護が面として広がっていけば、だれもが自分らしく生き、死ねるようになる。強い信念から、巻末にはナースの開業マニュアル−起業のための10のポイント−も挙げられている。(1785円 照林社)

 

(2008/12/23)