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新アルバム「◯−エン−」発売
上妻宏光 三味線の静と動 知って
8月17日(木) 東京朝刊 by 安田幸弘
津軽三味線奏者の上妻宏光が、祭りをテーマにした季節感のある新アルバム「◯−エン−」を出した。

「祭りで酒を飲めば宴になるし、男女の恋もある。やぐらの周りに盆踊りの輪ができて人が出会う。いろいろ考えていくと、『宴』『艶』『円』『縁』という、いろんな〈エン〉が祭りの根底にあるんじゃないか、と。それをアルバムタイトルにした」

熊本民謡を下敷きにした「牛深ハイヤ節」ではブラスサウンドを織り交ぜて華やぎを出し、山形民謡がテーマの「最上川舟歌」では、こぶしを効かした張りのある歌声も披露した。全10曲。一口に「祭り」といっても、磨き抜いた音色から繰り出される数々のメロディーは彩りに満ちている。

「三味線も静の部分もあれば動の部分もある。いろいろな物事を多面的に見なきゃいけないということを楽曲やアルバム構成で感じてほしい」

今年2月に米国公演を行い、9月には豪州でのステージが控えている。海外での評判も高いが、「最近はそれほど強く海外に行きたいとは思わなくなった」。それよりも今は自分のスタイルや世界を固めたいという。

「いかに音楽的に振り幅を広げて表現を豊かにするか。やらなきゃいけない課題はまだある」。尽きることのない探求心と、一音にかける誇りをうかがわせた。

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祭りをテーマにした新作をリリースした津軽三味線奏者・上妻宏光
祭りをテーマにした新作をリリースした津軽三味線奏者・上妻宏光


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