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「(適正は)20人くらいかな」冗談、なしよ
欽ちゃん「球団」の大リストラを宣言
8月23日(火) 東京朝刊 by 長浜明宏/水戸支局 
社会人野球チーム「茨城ゴールデンゴールズ」を率いる萩本欽一さんは22日、チーム本拠地の茨城県稲敷市で所属選手を約半分の20人程度に減らす大リストラの断行を宣言した。遠征先の北海道で所属選手のお笑いタレントが未成年者に飲酒させ、みだらな行為に及んだ不祥事が発覚。解散宣言、宣言撤回の騒動を経て、「目が届く」人数に減らし再出発を図る。全国のクラブチームと遠征試合を展開し社会人野球を大いに盛り上げた“欽ちゃん球団”が曲がり角に差しかかった。

市民から提供された農園をトラクターで耕す萩本欽一さん=22日、茨城県稲敷市浮島(撮影・納村悦子)
市民から提供された農園をトラクターで耕す萩本欽一さん=22日、茨城県稲敷市浮島(撮影・納村悦子)


「選手のみなさんは全員ファーム落ち。1軍の発表は1カ月後。小さなチームにします」。農作業での“欽トレ”用にこの日開設した「欽ちゃんファーム」に現れるなり宣言。2軍と農園をかけたギャグと勘違いした選手や地元ファンから笑い声も上がったが、萩本さんは大まじめだった。

「ぼくは本気だよ。きちんと最初からやり直すつもり。(技術だけじゃなく)1年間の生活、働き先の評価も含めて決めたい」

所属選手は四十数人。「全員クビということ。反省して一から出直したい。『野球やりたい人、おいでー』で始めたけど人数が多くて目が届かない。(適正は)20人くらいじゃないか」と話す。

現在の所属選手を15人くらいに絞り、残りを11月下旬予定のトライアウトで補う見込み。岡本尚博球団代表は「背番号なしのユニホームでファーム(農園)に残るのは自由」と話すが、野球ができなければ帰郷する選手が多いだろう。

選手や地元ファンは戸惑い気味。千葉県柏市出身で稲敷市に隣接する阿見町の農園で働く今井政司選手(22)は「聞いたばかりで詳しいことは分からないが、監督と野球ができるよう頑張りたい」。後援会理事の中沢利一さん(59)は「本当なら寂しいよ。選手は自分の子供たちみたいなものだから」と声を落とす。

不祥事の発覚後、新たに遠征試合の予定は入れていない。全国のクラブチームを盛り上げるために始めたツアーだけに継続を求める声も強いというが、岡本代表は「遠征するなら選手を絞ったうえで外出禁止。破れば即退団の姿勢で臨みたい」と話している。

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