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ネットで1万円/百貨店に特設コーナー
「佑ちゃんハンカチ」過熱
8月28日(月) 大阪夕刊
全国高校野球選手権大会の優勝校、早稲田実業の斎藤佑樹投手が、マウンドで額の汗をぬぐっていたことで注目を浴びた「青いハンカチ」をめぐり、ビジネスの面でさまざまな思惑が広がっている。製造元の「ニシオ」(大阪市中央区)には、「どこで買えるのか」といった問い合わせが殺到した。既に製造していないこともあって、ネットオークションで定価の25倍を超える値がついたり、ハンカチ関連企業の株価が一時急騰したりと過熱気味の状況に関係者からは困惑の声もでている。

佑ちゃんハンカチブームで、近鉄百貨店阿倍野本店に設けられた青色ハンカチのコーナー
佑ちゃんハンカチブームで、近鉄百貨店阿倍野本店に設けられた青色ハンカチのコーナー


斎藤投手が使用していた「青いハンカチ」は平成13年に、同社が主にギフト用として製造、販売していたタオル地のオリジナルブランドで、縦横25センチの中国製。ロゴの「GIUSEPPE FRASSON(ジョゼッペ・フラッソン)」はイタリア人デザイナーの名前だ。

昨年9月ごろに製造を中止し、既に在庫がないこともあって、ネット市場では値がつりあがり、定価400円に対して1万円の値がつくケースも。ニシオの西尾武志社長も「中古品を高値で買う気持ちがわかりません」と困惑気味。ブームの行方が不透明で、発注から店頭に並ぶまで2、3カ月かかるため製造再開については未定という。

百貨店には、優勝が決まったころから、青いハンカチについての問い合わせが相次いだ。このうち、近鉄百貨店阿倍野本店では青色ハンカチを7種類から25日には2倍強の15種類に増やすなどして、客の要望に応えている。タオル地で日本製のものだと、値段は800円から1000円の価格帯が中心で、主婦らが2、3枚まとめて買っていくという。この青色ハンカチのコーナーは月末まで続けるという。

一方、株式市場でも、「ハンカチ」に関連すると思われる企業の連想買いを誘った。

中でも、ジャスダック証券取引所に上場するハンカチなどの専門商社の川辺の株価は早実優勝の翌22日から上昇ピッチが早まり、24日には3日間で30%の値上がりとなる308円の値がついた。その後下落に転じ、28日午前の終値は前週末比13円安の244円の水準になっている。



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