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衛星ならではの個性、世界の動き
NHK BS3波、独自色 削減論に“対抗”!?
  東京朝刊 by 岡本耕治
NHKは来年1月から「あしたのテレビがここにある」をキャッチフレーズに、BS(衛星放送)3波を大きく改定する。「BSデジタル放送の普及と、地上波のデジタル化でハイビジョン画質が一般化したことに対応するため」とNHKは説明しているが、チャンネル数削減の論議を牽制(けんせい)する目的もあるようだ。

BShiで放送される「夢の旅 にっぽん絶景百選」(1月1日後6・0)

今回の改定で、NHKはBShiの役割を「100年後の世代にも意味を持つ『映像遺産』を蓄積する」と位置づけた。

元旦には特別番組「夢の旅 にっぽん絶景百選」を5時間にわたって放送する。現在、週4本放送している「ハイビジョン特集」を5本に増やし、月ごとにテーマを決めて集中編成。1月は「こころ」をテーマに「五木寛之 21世紀・仏教への旅」を放送する。

新番組では、演劇やオペラなどを紹介する「ウイークエンド・シアター」や、日本や世界の歌手を取り上げる「ワールドプレミアムライブ」などを始める。さらに、大河ドラマや土曜ドラマの同日先行放送も行い、視聴者の獲得を狙う。原田豊彦放送総局長は「“高画質高音質”だけを売り物にするのではなく、衛星ならではの個性的な編成を明確に打ち出していきたい」と話した。

BS1は、アジアにこだわってニュースだけでなく食べ物や暮らしぶりなど身近な情報を取り上げる「アジアクロスロード」を平日夕方に新設。さらにウェブカメラやIP通信を取り入れた新番組などで、世界の動きを機動的に取り上げるチャンネルをアピールする。

BS2は、視聴者の要望に応じ、「衛星映画劇場」の開始時間を1時間ずらして午後8時に、海外連続ドラマも同11時に移す。また、月〜水曜の夜に「蔵出しエンターテインメント」枠を新設。美空ひばりなどの70年代の映像を使った「ビッグショー」や藤沢周平ドラマを再放送する。このほか、土日に視聴者のリクエストに応える「あなたのアンコール」を設置するなど、NHKの過去の映像資産を積極的に活用していく。

BS3波については、NHK改革論議の中で削減を求める声が上がっているが、NHKの橋本元一会長は「2000万の視聴者を大事にするためにも、3波を用いて放送していきたい」とその重要性を強調している。



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