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日系3世のヒロインを通じて今の日本社会を見つめ直す
森田健作 「I am 日本人」 日本人の誇り取り戻したい
8月1日(火) 東京朝刊 by 市川雄二
日系3世のヒロインを通じて今の日本社会を見つめ直した映画「I am 日本人」(月野木隆監督)が5日から、公開される。製作総指揮・企画・原案・脚本・ヒロインの伯父役をこなした俳優の森田健作。国会議員時代に、日本人に必要なのは、誇りや自信を取り戻すことだと痛感。資金難から断念しかけたが、映画化にこぎつけた。

「この映画は僕じゃなきゃ作れないよ」と自信たっぷりに語る森田健作
「この映画は僕じゃなきゃ作れないよ」と自信たっぷりに語る森田健作
父が日本人、母は米国人の主人公エミー(森本クリスティーナ)。祖父と父(藤岡弘)から日本の伝統と美徳を教えられ、あこがれを抱いて留学する。しかし目にしたのは、美徳とはかけ離れた現代日本だった。日本人より日本人らしく振る舞う彼女は渋る大学の仲間や大人の心を動かし、伝統の祭りを復活させる。

剣道シーンをはじめ、映画初出演の森本クリスティーナの存在が目を引く。「明るくてピュアなものを感じた」と森田は手応えを語る。

衆参で12年間の議員経験がなければ、構想は生まれなかったという。

「日本に期待してくれる国が多いのに、日本人ははっきりものを言わず、何かやるとしても後出しジャンケンのようなことをしている。でも、こんな勤勉な国民はいません。戦争に負けても不死鳥のように経済大国になった。一方で、自虐的な教育が蔓延(まんえん)し、自信をなくした。今の姿をエミーの目を通じて語っていこうと思いました」

文部政務次官だった7、8年前に企画したが、資金が集まらず一度断念した。そして昨年3月の千葉県知事選に落選した際、「がっかりしたけど、落ち込まない。記者会見で『また明日から新しい青春が始まる』と言った。民間人としてできることはいっぱいある。それでこの映画作りを始めたんです」。40代の起業家が賛同し、4億円で製作に踏み切った。

「僕らは豊かさの代わりに日本人の心を置き忘れてきた。だから次世代に教育を残すべきだと思う。武道の精神を伝えたい。堂々とした国際人になって世界のためにがんばれよ、と。みんな何もしないから“青春の巨匠”のおれがやらないと。ハハハハ。日本人よ、もっと自信を持て!」

国歌、国旗に対する日米のふるまい方の違いや、アジア人留学生から見た日本人観も描かれ、15年ぶりの森田の新曲「約束」が主題歌として流れる。パート2も構想中で、「来年クランクインしたっていい」と森田は意気盛んだ。

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