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前作は海外でも話題
「DEATH NOTE デスノート」頭脳戦、最終ラウンド
11月5日(日) 東京朝刊 by 岡田敏一
名前を書かれた人物が死んでしまう「デスノート」。死神が人間界に落としたこのノートを拾った青年と、彼を追う探偵や警察との頭脳戦を描いた漫画の映画化第2弾「DEATH NOTE デスノート the Last name」が3日から、公開される。配給元は「前作の興行収入28億円は超えたい」と期待を寄せている。

映画「DEATH NOTE デスノート the Last name」

原作コミックは累計2100万部の大ヒット。6月に公開された第1弾「DEATH NOTE デスノート 前編」は台湾でも興収1位を記録するなど海外でも話題を集めている。

今回は、死神リューク(声・中村獅童)のデスノートを使って野放しの凶悪犯の粛清を続けるエリート大学生、夜神月(やがみらいと)(藤原竜也)と、警察側から依頼され、彼を追う探偵L(松山ケンイチ)との対決が終焉(しゅうえん)を迎える。

月の行為を強く支持するアイドル歌手、弥海砂(あまねみさ)(戸田恵梨香)が、別の死神レム(声・池畑慎之介)が落としたもう1冊のデスノートを拾い、月に協力を申し出る。

海砂は、死神から相手の顔を見ただけで名前が分かる能力「死神の目」をもらっていた。月と海砂は協力してLの本名を探り当て、彼を殺そうとするのだが…。

物語展開に若干説明不足の部分もあるが、原作から設定やクライマックスをやや変えて見どころを作るなど、前作からメガホンを取る金子修介監督が手腕をみせる。また鹿賀丈史が、月の父親でありながら真実を知らないまま犯人を追う捜査本部長を好演し、作品に重みを与えている。

「名前を書かれた人が死ぬノート」という説明不要のシンプルなアイデアから、現行少年法の是非やいじめ自殺、臓器売買など「命」にかかわる社会問題がにじむ。

簡単に人が次々と死んでいく場面は気分を悪くさせるが、この作品はノートの存在を肯定していない。「デスノートは誰が使っても結局、理不尽な大量殺戮(さつりく)兵器にしかなり得ない」ということに尽きるのではないか…。

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