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「ルイーズに訪れた恋は」
ローラ・リニーの演技に魅了
9月8日(金) 東京朝刊 by 岡田敏一
15歳も年下の男性と恋に落ちる39歳のバツイチのキャリアウーマンの恋愛模様を描く「ルイーズに訪れた恋は」(ディラン・キッド監督)が9日から、東京・銀座テアトルシネマで公開される。主演は映画と舞台で活躍する米女優ローラ・リニー。多くの米メディアが高く評価した彼女の演技が最大の見どころだ。

ルイーズに訪れた恋は

舞台はニューヨーク。主人公のルイーズ(リニー)はコロンビア大学芸術学部の入学選考部長として活躍するキャリアウーマンだが、同じ大学の教授、ピーター(ガブリエル・バーン)と離婚して失意の日々を送っている。

そんな折、彼女は高校時代に交通事故で亡くなった初恋の人と同姓同名のスコット(トファー・グレイス)の入学願書を見つける。彼にぜひ会いたいと思い、個人面接を設定するが、そこに現れた彼はその恋人とうり二つ。さらには、声や癖まで同じだった…。

女流作家兼脚本家のヘレン・シュルマンの同名小説をシュルマンとキッドが映画用の脚本に仕立て上げた。キッドがメガホンを取る作品はこれが2作目。デビュー作「ロジャー・ドジャー」(2002年)でニューヨークのトライベッカ映画祭で最優秀監督賞を受賞しただけあって、語り口は斬新(ざんしん)で鮮やか。「ロマンチック・コメディーの常識を逆手に取り、物語の早い段階で恋が成就」(同監督)するなど、良い意味で予想を裏切るストーリー展開がユニークだ。

米国では2004年に公開されたが、一般の米国人にはやや複雑に思えるストーリー展開に批判的な評もあった。しかしワシントン・ポスト紙やクリスチャン・サイエンス・モニター紙はこうした風変わりな脚本の独自性に加え、知的で荒々しく、一方でロマンチックで優柔不断という主人公をリアルに演じたリニーの演技を高く評価した。

彼女と恋に落ちるスコット役のグレイスは、企業の合併・買収に翻弄(ほんろう)されるサラリーマンの悲哀を軽妙に描く「イン・グッド・カンパニー」(04)などで達者な演技を見せたが、今作でも、彼女とは正反対の明るく人をひき付ける役柄を好演している。

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