タップ&ピアノ&映像
実力派アーティスト3人競演 
7月19日(水) 東京朝刊 by 上塚真由
タップダンサーの熊谷和徳(29)とピアニスト、稲本響(28)、映画監督、奥秀太郎(31)。ジャンルを超えた若手アーティスト3人が"競演"する「TAPMAN×PIANOMAN×MOVIEMAN」が9月8〜10日、東京・初台の新国立劇場で行われる。実力派の3人が刺激し合い、他に類がないステージが楽しめそうだ。

ジャンルを超えたステージを作り出すピアニストの稲本響、映画監督の奥秀太郎、タップダンサーの熊谷和徳(左から)
ジャンルを超えたステージを作り出すピアニストの稲本響、映画監督の奥秀太郎、タップダンサーの熊谷和徳(左から)

このシリーズは今回で3回目。身体を揺さぶる強烈なリズムタップと、繊細かつ自在なピアノの音色。そしてアイデア満載の個性的な映像が、ステージ上で絶妙に混じり合い、幅広い世代の観客を楽しませてきた。最年長の奥は「全くスタイルが違う3人だからこそ、新しいものが生まれる」と魅力を話す。

熊谷は19歳で単身ニューヨークに渡ってタップ修業。グレゴリー・ハインズにも絶賛された、確かな技と表現力で国内外で活躍する。一方、音楽家の家庭に生まれた稲本は5歳ごろからステージに立ち、ドイツに留学。クラシックの枠を超え、作曲活動や演劇作品にも参加している。奥は、舞台の映像作家からスタートし、映画監督に。デジタルムービーの可能性をひたすら追求し続けるアーティストだ。「ロックとセレブと、アキバの戦いです」と熊谷は笑う。

準備段階では、BGMや構成、照明などでもめることも多いという。稲本は「最近は、人とぶつかることを避ける傾向があるけれど、この3人では一切ない。妥協せず、何でも言い合える環境。自分の発言に責任を持ち、ちゃんとしなくてはいけないという自覚も出てきます」。互いが同志であり、ライバル。程よい緊張感が漂っている。

公演に向けて、奥は「とにかく過激で派手なショーにする」。稲本は「手と足の限界にどれだけ挑戦できるか、楽しみ」、熊谷は「内面にたまっている感情をぶつけたい」。脂が乗りきっている3人の自信と迫力が伝わってくる。公演は今回が最終章となるが、奥は「こういうやり方がある、と1つの可能性が開けた公演。ここからが、それぞれの新しいスタートです」と話していた。

公演は、9月8日午後7時、9日午後2時と6時、10日午後3時の4回。問い合わせは、チケットスペースTEL03・3234・9999。

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