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アニメ「結界師」(日本系、月曜後7・0)で声優に挑戦
石井正則「アニメに命を吹き込みたい」
  東京朝刊 by 石井奈緒美
石井正則 幼いころ好きだったアニメ「ガンバの冒険」を最近DVDで見直して、号泣してしまった。

「今見ても新鮮な発見がありますし、思い出も蘇ります。今回の『結界師』も、見てくれている子供たちにとってそういう作品になるよう、少しでも力を添えられれば」

「結界師」の中で400年生きた女好きの妖犬白尾(はくび)の声を務める。妖(あやかし)と呼ばれる妖怪を退治する術を持ったヒロイン時音(ときね)に寄り添い、助ける役目だ。この時音に呼びかける声が妙に艶っぽい。

「女好きのキャラクターをうまく出せるよう、単に『ハニー』と呼ぶのではなく、語尾に小さい『ッ』を入れて『ハニーッ』とするなど工夫しています」  平成6年にお笑いコンビ「アリtoキリギリス」を結成。お笑い以外にも活躍の場を広げ、ドラマ「古畑任三郎」では俳優としての存在感を示した。10月からABC放送(大阪)制作のラジオドラマ「百器徒然袋−雨・風」にもレギュラー出演し、テナーボイスに人気が集まっている。

声優は初挑戦。「できあがったアニメーションに命を吹き込むようにしなければならないので、現場ではアニメーションの動きに特に敏感でいなければならない。声優の方には、どこか職人かたぎを感じます。まるで彫刻家が木に命を吹き込んでいくように突き詰めるように仕事をしておられる」と話す。

とはいえ、エンターテインメントという枠組みの中で「人に喜んでもらいたいという気持ちは一緒」といい、新境地を笑顔で楽しむ。

今回の白尾は400歳の犬という設定にもかかわらず軽薄なイメージ。「400年も生きていれば、重く苦しいこともあったはずなのに、あのつきぬけた軽さに行き着いている。今はエピソードも少ないですが、どうしてこの軽さに至ったのかを説明する回もこれから描けるのでは」と、今後のストーリー展開への期待も込める。

自身の芸でも「軽み」は絶対にたどり着きたい領域だとか。

「ただ、僕自身の実年齢は33歳で、今は軽みというよりも、もがいてまじめにやらせていただくしかない。そうやって歳月をかけて築いた価値観がやがて自分の芸に軽みとして出れば理想です」と、演じる白尾の境地に自らを重ねた。



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