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デビュー続々と
ブラスが“主役”の時代!?  
  東京朝刊 by 安田幸弘
ポップス界で、トランペットやトロンボーンなど管楽器を取り入れたグループが続々誕生している。カラフルなメロディーが魅力で、既存のバンドと異なる「色」を打ち出している。
女子高生6人組のオレスカバンド(ソニーミュージック提供)

9月にデビューしたSAKURA BANDAは女性11人編成。ボーカル、サックス、トランペットが各2人、ドラムにギター、ベース、キーボード、トロンボーンも加わり、ロックやレゲエ、ジャズなど幅広い楽曲を披露する。管楽器を「味付け」ではなく、歌手と同じく「主役」として位置づけたのが特徴だ。

「ビッグバンドに近いですね、華やかでみんなが踊れるような。だから(ブラスは)バックバンドではない」とリーダーでトランペットの小野寺博美。ボーカルの桜川りかは「リーダーのハイトーン(高音)を聴くのが気持ちいい」と話す。

管楽器のスタジオミュージシャンらと作品を作り上げる歌手は多くいたが、SAKURA BANDAのように管楽器を最初から取り入れたグループが次々と登場しているのが最近の傾向だ。
カラフルで厚みのあるサウンドが魅力のSAKURA BANDA(ドリームワークステーション提供)

7月にデビューミニアルバムを出したオレスカバンドもそのひとつ。女子高生6人組で、管楽器の音色を前面に出している。先月、新アルバムを出したヤムヤムオレンジは、トランペットとトロンボーンを入れた男女6人組。こちらもポップスからバラードまでカラフルな作風が持ち味だ。

東京スカパラダイスオーケストラの活躍や、一昨年公開の映画「スイングガールズ」の影響などでブラス人気そのものが高まり、管楽器の売れ行きもいい。全国楽器製造協会の調べでは、サックスの昨年の出荷数量は1万5662本で、3年前から約4000本も増えた。トランペットとトロンボーンも伸びている。

全国の子供たちに楽器の楽しさを伝える活動をしているブラック・ボトム・ブラス・バンドのヤッシー(トロンボーン)によると、「全国的に吹奏楽部の部員が増えている」という。

そうしたブラス人口の増加に伴い、エレキやベースと合わせて「バンドに管楽器を」と考える若手ミュージシャンが増えるのは自然な流れかもしれない。

ヤッシーは「ブラス楽器も『市民権』を得るようになってきたと思う。多面性があって、いろんなジャンルをこなせる懐の深さがある」と語る。



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